僕は一生付き合う病気を持っているけど超元気です。【回帰性リウマチ】

タイトルの通り僕は病気です。今の医学では完治はできないとされています。隠しているわけでもなく家族や仲の良い友達は全員知っています。ちょっと自分のことを話したくなったので書いていきたいと思います。

 僕の病気は回帰性リウマチ。

みなさんは温泉や銭湯、鍼灸院などで良く見かける病気だと思います。リウマチは関節がとてつもなく痛い病気。その中の回帰性リウマチって部類のリウマチです。

まず普通のリウマチ

関節リウマチは自己免疫疾患の一つで、全国で患者数が70万〜80万人と推定され、いわゆるリウマチ性疾患の中でもっとも患者数が多い疾患です。

薬物療法でしっかり炎症を抑えないと軟骨の破壊と骨にはびらんが生じ、最終的には充分に機能しない関節になります。朝のこわばりも特徴的で、起床後手を握れず、衣服の着脱などの朝の身支度が困難になるなど生活に支障を来します。

リウマチとは

読んでいただければわかると思いますが、ちょーーーー痛い。睡眠時に寝返りをうつと痛みで目が覚めるなんてしょっちゅうです。

そして僕の回帰性リウマチとは

回帰性リウマチは周期的に関節炎(関節が腫れ、痛み、赤み、熱を持つ)を繰り返す病気です。回帰性リウマチの患者さんの一部では一定期間の経過後に症状の完全消失が見られることもありますが、20~60%は典型的な関節リウマチに移行することが知られています。

回帰性リウマチ|慶應義塾大学病院 

簡単に解説しますと、

  • 1週間リウマチになる。
  • そして完治。
  • 完治の翌週再度リウマチが発症する。
  • 以下無限ループ

こんな感じです。

これが面倒な病気なんですよ。「なんだ、普通のリウマチの下位互換じゃん」って感じると思いますが、、、いや、実際下位互換なんだけど、キーワードはすぐに完治することです。

基本的にリウマチは血液検査で発覚するのですが、僕の場合その病院に検査に行く日にリウマチが発症してくれないと、どんだけ血を抜いたってリウマチじゃないんです。

「なんでこんなに足が痛いんだろ?週末病院行こう。」と思って病院に行っても、その日にリウマチじゃなかったら、鎮痛剤を渡されて終わります。この辺は後で書きますが、僕は自分の体に異変を感じてから、リウマチと診断されるまで結構時間がかかりました。

発症から発覚まで

ときどき身体のどこかの関節が痛くなるのは17歳の頃から。ヒザ関節が痛すぎてベッドから起き上がれず、高校をサボったのが始まりかな。でも当然そのころは、「成長痛でしょ!背よ伸びろー!」なんてマジで思っていました。

高校3年性のころから、年中ブーツを履くようになり(私服通学okの学校です)、常に鎮痛剤を常用する生活です。なにしろブーツは重いからね、すぐ足がパンパンに張れます。この頃の僕はバカなので、鎮痛剤をたらふく飲んでいれば、痛みは和らぐので病院に行こうなんて1ミリも考えていません。

21歳の頃、クソ下っ端ですがコックとして働いていました。死ぬほど過酷な現場だったのでどんなに身体が痛かろうが、耐えて耐えて仕事を覚えて先輩を追い越してやろうと思っていました。そうすれば僕は一番キツイ仕事から抜け出せますからね。気合い。

そんな理由から頻繁に足を引きずって働いている僕をシェフが心配してくれて、「病院に行け。お前は酒飲みだから痛風だ。」そう言われて翌日に病院に行きました。

病院の日は前日まであんなに痛かったのに、すっかり痛みは無くなっていました。念のため病院に行っても、医者に「痛くなかったら分からない。」と言われ(そりゃそうだ)普通に帰宅。

そんなこんなで病院に行く日を探る生活です。そしてちょうど休みの日に、足が痛い日が来たのです。

ヒザと手の指は赤く腫れ上がり、もちろん激痛です。

すると先生が「血液検査」をすると言い出すじゃない。整形外科でですよ?

「え?なんで血を抜くの?僕病気なの?ひどめの関節痛じゃないの?」

確か当日っていうか、15分後くらいにすぐ結果を言われた記憶があります。

「あぁやっぱり少しだけリウマチの数値出てるねぇ」って。

僕はその直後に診察室で泣きました(21歳男性)。

そうか…リウマチか…死ぬのか。(本当にそう思っていました)

で、看護師さんから10分ほどリウマチの説明を聞き、恥ずかしさで無事死亡。

その後、東京で一番大きなリウマチ科を紹介され、何度も何度も検査と診察を受け、ようやく判明したのです。

「回帰性リウマチ」

そのオジさん先生の医者人生で「回帰性リウマチの患者は7人目」だって説明されました。僕は激レアを引き当てたんですね。

治療法はない

僕の回帰性リウマチには治療法がありません。慢性的に痛みがある人はステロイド系の薬を飲むことで、症状を抑えることができるみたいですが、僕の「回帰性」はリウマチじゃない日があるのでそのような薬は飲めないんです。

ただひたすらロキソニン。

いつか僕が本物のリウマチになる日まで、ロキソニンを頼るしかないのです。

病気を理解して向き合う

病気を診断された当時コックだった僕は、

「く、くそ…手が痛くて包丁が握れねぇ。でもここは気合いだ、俺の料理を待ってる客がいるんだ。」

みたいな考えを持っていて、そうしてると後輩が

「ジョージさん、病気なのに根性ハンパないぜ、クールだぜ!」

なんて言われたことないけど、病気でも関係なく人一倍働いていることがカッコいいと思っていました。実際のところ、すっごい痛いし。この感情論で28歳でコックを辞めて転職するまで乗り切りました。

あ、ちなみにリウマチの痛みを表現すると、金槌でコツコツって関節の骨を直接叩かれている感じです。(痛そう)

結婚後の変化

独身の頃は将来のことなんて深く考えないで、体が痛かろうが酒を飲んで、寝ないで出勤するなんてザラにありました。

しかし家族を持ったという責任からとても将来のことを考えるようになりました。さっきの病気の説明で分かるように、将来的に「完全なリウマチ」になる可能性があります(多分なる)。

当時の僕が金を稼ぐには料理しかないので、リウマチの影響で立っていられなくなるかもしれない。または包丁やフライパンを100%の力で使えなくなるかもしれない。そんな不安を持ち始めたのです。

過去記事でITの勉強をし始めた時を書いた記事(こちら)がありますが、ちょうどそのタイミングだったんですね。

じゃあ結婚もしたし、料理は趣味にして別でお金稼ぎますかって。当時は20代でしたから。

リウマチだけど超元気

もうね、超元気です。10年以上も痛みと生活していると慣れます。幸いまだ悪化していないからで、ものすごくヒドイ方からしたら舐めんなって思うかもしれませんが。でも1年に1回くらいめちゃくちゃ落ち込むときはあります。

「なんで僕なの…。悪いことしてないのに。」ってね。

ま、でも仕方ないよって。みんなそれぞれ悪いところあるっしょって思える性格のおかげで基本的にネガティブになっていません。

むしろ、アレルギー体質で年中体が痒い人のほうがツラいと思うし、僕の症状なんて幸せな方だと思います。

弱い部分とかコンプレックスを隠す性格なので、過去にソレが爆発して心療内科に通院したこともありますが、リウマチに関してはほぼストレスはありません。

心の底から元気。

なんでこんな記事を書いたか

昨日仕事の帰り道に、結構足が痛かったんですよ。左足を少し引きずって歩いてるくらい。それで電車で座れるといいなぁって思っていたら、奇跡的に優先席が空いていて座れたんです。ラッキーなんて思っていたら、100%浅草観光の帰り道のおばさんが独り言で「はぁ疲れた」って言った訳ですよ。

見渡すと優先席の中では僕が一番若いわけで、そのおばさんの僕に対する「席を退け」ってアピールです。

「ふざけんなババァ、遊んだ帰り道のくせに。俺は足が痛いんだ」とは言わず、ニッコリ微笑んで「どうぞ♪」って言いました。すごーーく嫌だったけど。

外見じゃ僕が足が痛いかは分からないです、おばさんも悪くはないよ。

痛みがあることが日常的で、すっかり自分の病気を忘れていましたが、おばさんに席を譲ったあとの帰路で、久しぶりに自分の病気を思い出しました。

まとめ

ダラダラと自分の話を書きましたけれど、特にオチもなく最終的におばさんへのグチになっちゃいました。

あと人それぞれだと思うんだけど、温泉の効能。

効いた試しがないから、しょっちゅうリウマチに効くって書いてあるけど。

おしまい。

※追記

「こいつ超ポジティプでうぜぇ」って思う方いるかもしれませんが、すでに10年以上痛みに耐えてきて、そして残り50年痛みに耐えなきゃいけないかもしれないって地獄を覚悟するには、ポジティプにならなきゃやっていられないからね。何度足や手を切り落としたいって思ったことか。(今は1ミリも思わない)

14 件のコメント

  • 初めまして
    全く同じ状況の方となら、この気持ちも共有してもらえると思いました
    私も回帰性リウマチと診断されてもう7、8年が過ぎ、いつ始まるかわからない痛みと付き合いながら、なんとか日々を過ごしています
    始まったら痛い、ただひたすら痛い
    飲みすぎではないかというほどのロキソニン
    飲んでも完全に痛みがなくなるわけでもなく
    でも、ロキソニンがないと不安で仕方がない
    こんなに痛いなら、この痛みのある部位なんてなくなってもいいと、ほんとに思います
    母はリウマチと診断されて、リウマチの薬を飲んでいます
    その母の方が、よっぽど元気なので
    いっそのこと、リウマチと診断されて薬飲み始めた方がいいのかな、なんて思っちゃいます
    一時期、すごく落ち込みましたが
    今は、この痛みと付き合っていくしかないんだなぁ…と、悟ったって感じでしょうか…
    痛みがでなければ、元気そのものなんですけど
    人には、なかなかこの痛みがわかってもらえないという部分で、悲しくもあり、寂しくもあります
    元気なときはなんでもないから、余計に理解なんてしてもらえないんでしょうね
    痛みと戦いながらの生活は、大変辛いですが
    頑張っていくしかないですよね
    お互い頑張って生きていきましょう!

    • あおいそらさん
      コメントありがとうございます!
      同じ回帰性リウマチなんですね。僕はこの記事を書いてからしばらく経っていますが、免疫力を改善するために生活改善を徹底的に行っていますが、なんとなく痛みが発症する頻度が減った気がしています。(それでも痛いですが)

      ご自分に合った治療法や改善方法を探して、お互いに頑張っていきましょう!

  • リウマチで検索したらたまたまたどり着きました。
    古い記事のようなので、もうこの記事を見られることはないかもしれませんが。
    私もリウマチとははっきりは診断されていないのですが原因不明の体の痛みが幼少期から約30年続いています 笑
    なんで僕なの。。。ほんとそう思いますよね!!
    しかもこの体の痛みは患ってない人には理解されないっていう悔しさといいますか。。。
    最終的にはまーしょうがない!!ですね 笑
    文中に共感できるところが沢山あったのでついコメントしてしまいました。

    • りげいむさん
      古い記事なのにコメントしてくださり、有難うございます。
      そして返信も遅れて申し訳ありません。
      いまだに痛みが酷い日は「何で僕なの?」と思うことが多々あります。
      お互い上手に病気と付き合いながら、自分に合った治療を続けていきましょう!

  • 22歳男性です
    リウマチ 辛いです
    関節をぶった切ってやろうかとも何回も思います。
    仕事も辞めたいです。
    この辛さを誰かと共感したい

    • じさん
      コメントありがとうございます。返信が遅くなり申し訳ありません。
      僕も若いころに発病したのでお気持ちはとてもお察しします。本文中にも書いてあるように、僕も何度も手足を叩き切ってやろうかと思ったことがあります。(実際はやりませんよ)
      じさんのお気持ちはお\本当に共感できます。
      この記事を書いてから数年経ち、僕自身が行っている改善法により、少し改善できたような気がしています。今後、新しくその辺の記事を書いてみようと思うので、是非参考にしてください!
      ともに頑張っていきましょう。

  • 回帰性リウマチ。
    これ、痛みより、仕事休まなけりゃならないのが辛いんですよね。
    痛いのが1日~3日でおさまるわけで、周りからずる休みみたいに思われるのが辛いし、
    休んで仲間に迷惑かけるのが辛い。
    おそらく発症は10年くらい前だったが、単なる関節の痛みや40肩と思っていたが、
    3年前、両股関節、両足先、両肘、両手首に出たときには、マジ泣きそうになりました。
    そこで初めて回帰性リウマチと判断されました。
    体質なのかボルタレンさえも気休めくらいしか効かないし、
    何とかならんのかといつも自分の体を恨めしく思っています。

    • べねりさん
      コメントありがとうございます。つらいですよね。。。
      僕は、膝や指などは日常過ぎて痛みに慣れてしまっているところもありますが、たまーにくる股関節は本当に地獄です。歩けなくなりますよね。
      それでも!なんとか病気と付き合って生活して行かなければならないと、言い聞かせて毎日過ごしています。お互い頑張りましょう!

  • はじめまして。
    20代女性です。
    わたしもこの一年、移動する関節の腫れと痛みに悩まされてきました。
    痛みのピークは1日2日で過ぎますが、手首に出た時にはお箸ですら持てないほど。
    最近病院で回帰性リウマチではと指摘され、調べてみたところこちらへ辿り着きました。
    すぐ治るので騙し騙しできましたが、原因がハッキリせず対処療法しかないのがもどかしい…
    でもクヨクヨしては人生勿体無いのだと
    、記事を拝見して感じました。
    わたしもポジティブに考えていこうと思います!痛いは痛いですけどね。笑

  • 現在57才。20年近くあの傷みに付き合っています。3日程で治りますが移動もするのでひどい時は1週間ずっと。という時も。しかしタイミングを逃したりで病院には行けていませんが、確かに回期生リウマチです。傷みがある時に私がずっとしていて楽になる方法があります。熱さまシートや冷えピタを幹部に貼るだけで傷みが治まってきます。傷み止めの薬に抵抗のある方、試してみて下さい。

  • ジョージさん、それからコメントされているみなさん…
    ここまで一読させていただいてウンウン…そーだ、そーだとずっと頷きぱなしです。
    ワタクシ現在55歳男性ですが、25歳くらいの頃からだいたい25年くらい左手首が
    年に数回、激烈に痛くなり(だいたい1週間から2週間ぐらい続く)、ケロっとなおると
    また数か月後に…の繰り返しでした。ここ5年間くらいは左手首ではなく右手首に同じ
    症状が出るように…、そうすると不思議なもんで今度は左手首はまあまあ大丈夫なのですね。
    じつは数日前から1年ぶりの!!やってきやがった!!激痛期間に突入し、ただいま、
    夜な夜な悶絶しているトコロです…
    ワタクシの場合はセレコックスとシップのロキソブロフェンがきほんアイテムですが、
    どーしてもダメなときはボルレン…、
    ただ、和さんも書いておられるようにアイシングが一番いいような気がします。
    なので、腫れて炎症してきたらとにかく、保冷剤(あのケーキ屋さんなんかでくれる
    やつ)で冷やして冷やして冷やし続けます。
    タタカイですよね…
    みなさんがんばりましょう!

  • こんにちは。実は先日リウマチ卒業(治療通院終了)の知らせを病院でもらいました。びっくりしています。一年以上前、肩筋肉関節、手指、足指と痛くなり我慢できなくて昨年末リウマチ科に掛り初診でリウマチと宣言され一生治らないと悲しくて心で泣いた毎日でした。治療はプレドニン(二日飲んで高血圧で中止)、リウマトレックス(約二か月で肝機能障害で中止)その後無薬で移動する痛みが体中巡り手の平は運転が困難なほどでした。しかし、血液検査はCRPも正常になりこの7月にびっくりする結果に。
    どこを見てもリウマチが完治した例は載っていません。しかし、回帰性リウマチという言葉に出会い自分の症状もこれではないかと。そのまま完治する人、再び現れ本物の関節リウマチへ移行する人、そのままの状態を続ける人、色々な経過を辿るのですね。ということは又私も本物への移行がある可能性大です。関節の痛みを経験すると打ちのめされます。どうか痛みの無いときはご自分の好きな事を又ご家族と共に楽しんで下さい。貴重な体験を聞かせて下されりありがとうございます。私も喘息などの病気も発見され滅入りますが頑張ります。

  • 私は58才です。34才で回帰性リウマチを発症し現在に至ります。当初は痛みの発症頻度及び程度がひどく、痛み止めを多量且つ継続的に服用していました。その結果、6年後に薬剤性の急性肝炎を発症してしまい、死にかけました。その後は体調が思うようになかなか回復せず、ついには鬱病に至ってしまい、数年前に退職せざるを得ない事態になりました。現在回帰性リウマチ自体は軽症化しているのですが、副次的な病気で悩まされています。対応によっては、このような事態になることもありますので、痛みが続かないからと、くれぐれも甘くみないようにしてください。

  • 1年前、時々現れる関節痛、40代になり体重増加が原因かしら?と思っていました。
    病院へ行って 血液検査をしましたが、リウマチの値は、高いものの関節痛が持続しないこと、左右対称でないことを理由に様子をみてください!と言われました。
    1年が経とうとかという頃、痛みが頻繁に起こり、週末寝込むことが多くなり再び病院へ。ようやく回帰性リウマチのことを聞き、こちらへたどり着きました、
    ありがとうございます!
    いつ始まるかわからない痛みに不安はありますが、診断がつき、他にも戦っている人がいる事も知り、力になりそうです。
    今は、仕事への不安や本当に痛い時、家事もままならず、子供達や主人に迷惑をかけていることが辛いですが、幸いボルタレンが効くようなので、頑張りたいと思います。
    ジョージさん、回帰性リウマチのことを詳し詳しく書いていただきありがとうございました!

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