「九」を「ここのつ」っていつの間にか聞かなくなったよな。【大和言葉】

先日昼飯を食べながら、ふと思いました。そういえば最近「ここのつ」って言ってないなと。むしろ、今までの人生で自分の口から言ったことないんじゃないかな…?本当にどうでもいいことなんですが、「ここのつ」って何?

自分が子供の頃、近所のオバサンなんかに

「あら、ボク大きくなったわねぇ、いくつになったの??」と聞かれて

「9歳!(きゅう歳)」

「あらぁ、もう”ここのつ”になったのぉ。」

って誰もがあるじゃない。僕がキュウと言っても昔の人は「ここのつ」と返してきていた気がします。もう何年も「ここのつ」を聞いていないし、これからも聞くことは少ないと思う。昔は良く聞いてたけどな。

“ここのつ”って何?

「ここのつ」は「大和言葉」でした。大和言葉っていうのは、漢語や外来語ではない純国産の紛れも無い日本語です。

 大和言葉入門 :日本経済新聞

つまり大和言葉の数字の数え方ってことだ。

「ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ、いつつ、むっつ、ななつ、やっつ、ここのつ、とお」

この呼び方はモノや時間(年齢)を数えるときに使うようです。

なるほど、1から4までは普通に使いますが、他は日常では余り使わなくなったな。

小学生の頃の玉入れ競技の玉を数えるときに、先生がこの数え方で数えていた気がする…(蘇る記憶)。

でもあれ?11以上は数えないの?

新たな疑問、11以上の大和言葉

11は「とうまりひと(十余り一)」と数えるそうです。このルールを使えば、12は「とうまりふた」になる。

そして、20は「はた」。二十歳(はたち)って言いますもんね!これは廃れていない!ということは、30は「みそ」。大晦日や三十路で使いますね。

39は「みそまりここの」になるってことか(たぶん)。

100は「もも」1000は「ち」10000は「よろず」

そうか、そうですね。「百恵ちゃん」の「もも」か!「ち」は「千秋」なんかで使いますもんね。10000は「よろず」。「よろず」といって一番聞くのは、ドラクエのよろず屋ですよね。あれは「万」の数ほど品物を置いているからなんですね。

55555を大和言葉で言うと

「いよろず いち いお いそまり いつつ」

そりゃ、大和言葉は廃れますよ。

大和言葉を使うと知性が溢れるそうです。

こちらの女性向けの情報サイトに記事がありました。

大和言葉には、全体的にやわらかい響きがあります。“恐縮です”と言うより、“おそれいります”と言うほうが、同じ意味でも印象が違います

なるほど!確かに知性溢れそうですな。僕もブログで少しづつ大和言葉を使えば、知性の低さを誤魔化すことが出来るのでしょうか。

如月の当ブログのPVは、おおむね いよろずでした。(2月の当ブログのPVは約5万でした。)

どうでしょう?知性が溢れてますか?(おそれいりますが、お返り事は結構です。)

現在大和言葉がものすごく注目されている

本当に偶然この記事を書くために色々調べていたら、大和言葉がかなり注目されていて流行りそうだと知りました(もう流行っているのかも)。

「若干→いささか」「詳細に→つぶさに」今話題の「大和言葉」を楽しく身につけよう! | ダ・ヴィンチニュース

NHKでも特集番組をやったようで、「意識高い系」の逆をつく、「大和言葉」を使った綺麗な日本語を使うビジネスマンっていうのがカッコいいらしい。でも、あんまり難しい言葉は通じないよな…。

まとめ

僕はこの先「9」を「ここのつ」と呼ぶことはないと思います。そして何年も僕は「ここのつ」を人の口から聞いていない気がするので、皆さんも使っていないのではないかな。そもそも「9」を使うときが滅多にないしね。

「ちょっとゴメン、みかん9つ取って!」とかないじゃない。

少し寂しい感じはありますが、こうやって言葉の文明は失われていくのですね。

いとまごい(おしまい)。

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